知っているようで知らない”肌”ってなぁに

お肌

皮膚の働きもう一度

 近頃テレビや雑誌などでも、皮膚についてかなり専門的な言葉が聞かれるようになりました。例えば、“角質層にぐんぐんしみこむ”“シミのつくりだすチロシナーゼの抑制”“SOD”…などなど。しかもイメージ画像つきで表現されると理解したような感覚になりますが、はたしてどのくらい自分の肌のこととして認識できているのでしょうか?
 商品販売のための言葉のからくりや、誇大表現に惑わされないために改めて今回、お肌のことを整理してみました。

そもそも皮膚(肌)とはいったい何でしょうか?

 皮膚は体の表面を覆っている人体最大の器官で、標準的には体重の16%。体重50キロの方でおよそ8キロが皮膚という事になります。私たち美容の仕事に携わっている者は、その肌をいかに美しく整えるか日々務めているわけですが、肌はどんな仕事をしているのでしょうか?

肌の役割とは

  • 角化作用…肌表面から0.2ミリ(レポート用紙1枚くらい)の所から、角化細胞という肌の元になる細胞が生まれ、およそ2週間かけて肌表面に形を変えながら上がってきます。さらに肌表面に2週間とどまって垢としてはがれおちる。
  • 保護作用…体を紫外線、外部刺激や、病原微生物から守る。
  • 吸収作用…一部の特別な物質に限り体内に吸収させることができる。例えば禁煙パッチ、ステロイド剤、CO2,などがある。因みに肌における“浸透”とは意味が異なり、浸透とは肌表面0.02(サランラップ1枚くらいでお風呂に入ってふやけるくらいの部分)のこと。
  • 体温調節作用…肌表面に開口している毛穴や汗腺を利用して体内の熱を外に逃がしたりまた、熱が出ないようにしたりしている。(主に自立神経がコントロールしている)
  • VD形成作用…体内で唯一作られるビタミン。紫外線を浴びることによっても生成される。
  • 知覚作用…温、冷、痛、圧、等の外部刺激を感じとり体内にダメージがとどかないようにする。(神経細胞が伝達)
  • 抗原抗体反応作用…病原微生物や異種タンパクなどが体内に侵入してきたときに、排除しようとする働き(免疫が関与)

 このように、ざっとですが肌には様々働きがあります。
しかも、上記にあるように一部特別な物質は吸収されますが、基本的には肌は体内を守るために在り、保護したり排泄したりするものです。肌にしみこむ、吸収させる、肌内部に働きかける、お肌をよみがえらせる。こんな表現が軽々しく使われることに違和感を感じずにはいられません。
 お肌を理解するとお手入れの仕方や化粧品の使い方や選び方もおのずと変わって来るでしょう。

ではお手入れってどうすればよいのでしょうか?

 まずは洗顔、これは皆さんよく御存じだと思いますが古い垢やメイクを落とすこと、そして整肌、洗顔後に偏ったPHを弱酸性に戻したり、ほてりを沈めたりします。
 次に賦活、これはあまり耳慣れないかもしれませんが血行促進、代謝を上げるイメージです。
最後に保護、クリームなどで肌内部を守る。シンプルですが、これがお手入れの基本の考え方です。
 そこに、自分の肌と向き合って、肌の汚れ具合により洗顔を選ぶ。または、日焼け後でしたら美白剤をプラスする。
 時には美顔器を使用したり、マッサージをしてたるみを防ぐ。等のお手入れや化粧品がプラスされてきます。ところが、
 紫外線を防ぎながら美白もできる。クレンジングしながら保湿もできる。化粧水からクリームまでこれ一本!等と何役も兼ね備えた商品が増え、何が何だか分からなくなってきているような気がします。

 先ずは自分の肌が乾燥か、混合か、オイリーか。敏感肌ではないかどうか。
 肌の悩みは何か。悩みに対して適当な成分は何か。肌を理解することからお手入れ方法や化粧品を考えるのが、一番の美への近道だと考えます。情報や製品の多さにまどわされ本来の化粧品の意味も解らなくなってきていませんか?

 これらを踏まえたうえで、次回は具体的な化粧品の選び方を考えていきたいと思います。

2014年9月11日

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